便秘症
-
体の外に出すべき便を、十分に快適に出せない状態のことをいいます。
ご高齢化にともなって悩む方が増える傾向にあり、またストレス社会を反映して若い世代の方にも悩まれる方が目立っています。
わかりやすく理解する便秘症の4タイプ と もう1つfour types and plus X
-
運ばれないタイプ
便を運ぶ腸の力が低下して、便の回数が減ってしまうタイプ。
大腸全体に便が溜まりやすく、糖尿病、加齢、女性ホルモンのバランスの乱れ、他のお薬の影響などが考えられます。 -
便が少ないタイプ
きちんと便を運ぶ力はあるのに、便の量が少ないため便秘になるタイプ。
食事量が減ったり、ダイエット、食物せんいの摂取が不足していることなどが考えられます。 -
硬くて出しづらいタイプ
便はおしりの近くまで来ているのですが、便が硬いために出しづらいタイプ。
便の量もトイレの回数も減っていないが、強くいきんで出すことが多くあり、過敏性腸症候群が背景にある場合もあります。 -
あるけど出せないタイプ
直腸に便があるのにうまく出せないタイプ。
排便が途中で終わってしまったような残便感があり、肛門や直腸ちかくの筋肉をうまく動かせないことが原因と考えられます -
もう一つの原因
腸の形に異常があって便が出せない状態です。
大腸のがんや炎症性腸疾患が理由として挙げられます。
また直腸に袋のようなくぼみが出来て便がたまってしまう直腸瘤といったものもあり、便秘診療では様々な病気の可能性を考えておく必要があります。
当院での検査と治療examination and treatment
問診や診察から、便秘やお腹の状況を確認いたします。必要に応じて採血、エックス線検査、便潜血検査、消化管エコー検査などを検討いたします。検査に関してはご相談しながら考えていきましょう。
便秘症に対する新しいお薬が認可され、治療の選択肢が増えてきました。皆様お一人おひとりに合ったお薬をご提案させていただき、治療の反応をみながらお薬を調整していきます。
-
X線検査
大腸における便のたまった範囲を確認致します。ガスの量の把握にも役立てます。
-
便潜血検査
ごく少量の便をとっていただいて腸からの出血の有無を確認し、大きな病気が背景にないか推察する目的で行います。
-
消化管エコー検査
超音波をあてることで便の硬さや量を評価いたします。直腸の便の情報は治療方針を決定するために特に重要となる場合があります。