糖尿病
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糖尿病は血糖値を下げるインスリンの作用不足によってひき起こされるご病気です。インスリンには、血液中の糖分を、エネルギー源として細胞に取り込む働きがあります。
糖尿病は初期の段階では自覚症状を感じづらく、のちに「のどが渇く」「尿がたくさんでる」「体重が減っていく」といった症状があらわれます。
目の網膜の病気を発症したり、動脈硬化による脳や心臓の病気、腎臓の機能低下など重たい状態へとすすむ場合もあり、きちんとした診断と定期的なフォローアップが必要です。
糖尿病の2大タイプ
classification
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2型糖尿病
生活習慣が原因となる糖尿病と言われており、男性では40歳以上、女性では50歳以上の中高年から増える傾向にあります。
いくつかの遺伝的な要因に加えて、食べすぎ、肥満、運動不足、ストレス、加齢などが原因となり発症すると考えられています。 -
1型糖尿病
インスリンをつくる膵臓の‘‘β細胞’’が破壊されることで血糖値がコントロールできなくなります。
割合は糖尿病全体の10%未満で、思春期に判明することが多い傾向にあり、「インスリンを注射でおぎなう」治療が基本となります。
糖尿病の治療とその選択
therapeutic option
患者様の生活スタイルを考えながら、最適な治療をご提案させていただきます。
まずは生活習慣の改善やお食事の管理が治療の第一歩となります。生活面の見直しでも改善が難しい場合は、内服薬や注射剤の使用も考慮していきます。
現在は薬の治療が進歩し、お薬でコントールが出来る方がたくさんいらっしゃいます。またお薬を一時的に導入したとしてもお薬の減量が可能となったり、少数ではございますが投薬を必要とせず血糖値を正常範囲に維持できる方もいらっしゃいます。
ご病気と向き合いながら、健康な方と変わらない寿命と日常生活の実現を目指していきましょう。
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薬物療法
多くの治療薬の中から、お一人おひとりに適したものを選択し、血糖値をコントロールしていきます。
日常生活や食事療法見直すことから開始し、それでも血糖血やHbA1c の低下がみられない場合は内服薬や注射剤も考慮する場合がございます。皆様のご意向にも耳を傾けながらより良い治療法を組み立てていきましょう。 -
運動
適度な運動でインスリンが効きやすい体質へ改善されます。ブドウ糖の利用が促進されることで血糖値の安定を目指します。
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食事管理
血糖値の安定のために大切です。膵臓の負担を減らすため、食事量や栄養素のバランスを整えます。
当院では連携を組んでいる総合病院の栄養管理室へご依頼し、より専門的な栄養指導も行って頂くことが可能であります。状況を確認しながら対応を一緒に考えていきましょう。
糖尿病の注射剤
self-injection
多くの方が食事療法や内服薬で対応させていただいておりますが、血糖値を安定させるために注射剤をご利用いただいている患者様もいらっしゃいます。
治療期間が長くなり膵臓の機能が低下することで、インスリン分泌が徐々に少なくなっていきます。内服薬のみでは血糖値のコントロールの目標を達成することが難しくなり、インスリン自体を補充する治療が必要となる場合があります。
まだ膵臓の機能が残っている場合は、インスリン分泌をうながす注射剤である「GLP-1受容体作動薬」「持続性GIP/GLP-1受容体作動薬」といったものを考慮いたします。
これらは血糖値の上昇を防ぐとともに、食欲を抑えたり満腹感を持続させる効果から、個人差はあるものの体重減少作用が認められております。さらに腎臓の保護作用に関しても報告されております。
当院では注射剤の治療が必要な場合は、なぜ必要なのかをご説明いたします。ご意向も確認しながら、ご理解を頂いた上で治療を開始していきます。
病状によっては、大切なお身体のことを優先し、連携している大きな病院と協力しながら対応させていただく場合もございます。治療方針に関してしっかりとお話させて頂きますし、ご心配なことがあれば是非お聞きいただければ幸いです。
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インスリン製剤
通常空腹状態でも、少量のインスリンがすい臓から持続的に分泌されおり「基礎インスリン」といいます。空腹時の血糖値が高い方は、この「基礎インスリン」のように効果が長く持続する製剤が相応しい場合があります。食後に高血糖になりやすい場合は、食事に合わせた作用時間の短いものを組み合わせて対応していきます。
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GLP-1受容体作動薬・GIP/GLP1受容体作動薬
これらは週1回の注射のお薬で、【トルリシティ】【オゼンピック】【マンジャロ】といった名前のお薬がございます。注射するまでに作業が多くない打ちやすい設計となったものもございます。血糖値の状況、食欲の程度、体重の推移などを考慮しながら適切なお薬を選択していきましょう。
インスリン治療中の血糖測定
self monitoring of blood glucose
日頃の血糖値の推移を知るために、指先からごく少量の血液を使い測定器を用いて1日1回から数回程度血糖値をチェックしていただいております。
またリアルタイムの血糖値を確認する方法として「FreeStyleリブレ2」をご利用いただいております。500円玉程度の小さな円盤(センサー)を皮膚に貼り付けることで、皮下組織のグルコース値を持続測定しすることが可能となりました。Bluetoothを用いてセンサーからスマートフォンへデータが転送される仕組みとなっており、空腹時や食後のグルコース値がグラフで確認できることが利点です。
(※下記の図はアボットジャパン合同会社、FreeStyleリブレ2の使用方法から引用させて頂いております)
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2週間装着された小さなセンサーで、耐水性があり装着したまま入浴やシャワーが可能
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自動的にグルコース値を測定し、1分ごとにスマートフォンへデータが送信
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現在のグルコース値とともに、わかりやすいグラフ表示